築130年の民家改修工事に携わる機会をいただきました。
床面積が100坪以上ある2階建ての大きい家です。
間取りの変更に伴い耐震補強をして全面的に改修工事し再生する計画となりました。

これまで数回リフォーム工事がされており、内装は化粧合板等が貼られていたためそれらを解体します。
建築当初の立派な松の丸太梁や土壁が見えてきました。
外装も1階床も解体して基礎から補強します。

残す部材と取り替える部材を、劣化具合など確認しなが決めていきます。
解体した土壁など再利用可能な材料は、分解して再利用します。

1923年の関東大震災にも耐えている建物ですが、年数を経て相応の劣化があります。
差し鴨居や小壁と通し柱で地震などに耐える構造のため、差し鴨居の接合部では柱に負担が掛かっていました。
耐震要素となる壁が少なかったため家全体に耐力壁やダンパーを追加配置し、新たな基礎や構造材に手を加えて耐震性を確保しています。
差し鴨居を支える柱と耐力壁を追加し、新規の柱で荷重を負担し倒壊しないよう安全性を確保しています。


竈門があった周囲は煤で燻されているので、梁は洗い作業をしました。


壁は、合板を使わずに竹小舞に土壁や木ずり漆喰壁など伝統的な工法で既存壁の補修と新設をしました。
こういった仕事では、左官屋さんの力が必要です。

漆喰仕上げと杉の天井板

1階の床は杉の27mm厚の板を下張りした上に、桧15mm厚の縁甲板で仕上げ

外壁は木質系断熱材を入れ、耐力壁部分は木摺板で強化し
杉赤身の板張り仕上げ


建築行為では、CO2の排出や資源の消費、廃棄物など多くの環境負荷がかかります。
地球環境を守るためには、環境配慮型の建築が求められます。
壊して廃棄するのではなく、既存のストックを再生し長く使い続ける。
耐震性や断熱性能を上げるだけでなく、再生可能でリサイクルしやすい素材を選択し
再生し易い工法で建築することも大切です。
つづく






